設計事務所のための、竣工動画と写真の話。

竣工写真には満足している。でも動画があったらいいかもしれない——
そんな設計事務所のために、写真の隣に立つ動画のことをまとめたページです。

 

竣工写真は、建築にとってなくてはならないものです。

一方でここ数年、
その写真の隣に「短い動画」が並ぶ場面が、少しずつ増えてきました。
アワード応募、採用ページ、SNS、施主向けのプレゼン、採用ページ——。

このページはそんな「写真の隣に立つ動画」を
一度整理してみるための小さな覚え書きです。

最後にペップとしてお手伝いできることも少しだけ書き添えています。

 


1. 「竣工写真には満足している」のその先

竣工写真には満足している。
でも動画があったらいいなと感じる時がある。

多くの設計事務所には、
すでに信頼している竣工写真のカメラマンがいると思います。

長く一緒にやってきた安心感。
こちらの好みも、照明のクセも、現場の空気も分かってくれている。

その関係性は、とても大切なものだと僕も感じています。

ただ、こんな小さな違和感を耳にすることが増えました。

  • 動画があった方がいいと分かってはいるけれど、
    どこから手をつければいいか分からないこと。
  • 案件ごとに動画会社を探しては、
    毎回一から説明するのに疲れてしまうこと。
  • 写真と動画を別々の人に頼むことで、
    トーンや温度が少しずつずれていくこと。

「今のカメラマンさんに不満があるわけじゃない。
でも、もう少し違う見せ方も試してみたい。」

その揺れのようなものに、
写真と動画のあいだで何度か立ち会ってきました。

 


2. いまのカメラマンとの関係を前提に考える

人としての付き合いを、
無視したくはないから。

竣工写真の現場には、どうしても「人の付き合い」があります。

ずっとお願いしてきたカメラマンに対して、
いきなり「今回から別の人で」とは言いづらい。

社内でも、
何かトラブルがあったわけでもないのに
カメラマンを変える説明をするのは、少し気が重い。

その感覚は、とてもまっとうだと思います。

だからこそ僕は、
「今の体制を前提にしたまま、
 もう一枚だけレイヤーを足す」という考え方が
現実的なのではないかと感じています。

そのレイヤーが、
動画を入口にした写真+動画チームです。

 


4. ペップが見ている立ち位置

「カメラマンを奪う」のではなく、
もうひとつの居場所になること。

ペップは誰かの仕事を奪うために入っていくつもりはありません。

むしろ、

  • 動画を含めた案件だけ、そっと入らせてもらうこと。
  • 社外発信など、用途が少し違う案件だけをご一緒すること。
  • 既存の竣工写真に合わせる前提で、動画側を設計すること。

そんな関わり方がいいのではないかと考えています。

僕自身は、
建築・インテリア・ランドスケープの撮影を軸に、
写真撮影をさせていただいています。

その延長線上で、
動画も写真もひとつのトーンで整えられたら。

そのための「もうひとつのチーム」として、
ペップが並んで立てたらいいなと思っています。

 


5. 具体的に、どんなかたちがあり得るか

竣工動画と写真のいくつかの組み合わせ方。

ここからは、少しだけ具体的な話をします。
あくまで目安ですが、
こんな組み合わせ方が多いです。

 

・まずは動画だけ、様子を見てみるケース

  • 60秒前後の竣工ムービーを1本。
  • 撮影は半日〜1日。
  • サムネイル用の写真を数カットだけ一緒に撮る。

「まずは動画のある状態を体験してみたい」ときの入り口です。

 


・動画+写真を、最初からセットで考えるケース

  • 竣工動画と竣工写真。
  • ウェブ、SNS、施主向け説明、アワード応募まで、
    使い回せる粒度で設計します。

「この案件は、あとから何度も使うだろうな」というときに、
まとめて整えておくイメージです。

 


・コンペやアワード、ブランド発信に重きを置くケース

  • 複数本のムービーや、
    英語字幕・図面挿入などを含めた構成。
  • 撮影日も分けながら、
    作品集のように積み上げていくやり方。

どのケースでも、
最初に「何に使うための映像と写真か」を一緒に整理してから
ボリュームと予算を決めています。

 


6. 進め方について

オンラインで少しだけ、
設計の話を聞かせてください。

もし、
「具体的にどういうかたちになりそうかだけ知りたい」
「いまの体制のまま、動画を足したらどうなるか話してみたい」

と思っていただけたら、
オンラインで一度お話を聞かせてください。

最初の打ち合わせでは、

  • プロジェクトの概要
  • 想定している用途
  • 既存の写真体制
  • 納期と予算のイメージ

をゆっくり伺って、
こちらからいくつかのパターンを提案します。
 
そして動画撮影ヒアリングシートに回答いただき、
動画の方向性を決めていきます。

そのうえで、
「今回じゃないな」「何か違うな」と感じたら、
そのまま見送っていただいて大丈夫です。

設計の話を聞かせてもらえるだけでも、
僕にとっては学びになる時間なので。

 


7. ペップについて、少しだけ

建築と一緒に時間を過ごしてきた写真事務所です。

株式会社ペップフォトグラフは、
建築・インテリア・ランドスケープを中心に撮影している
小さな写真事務所です。

建築系の学びと現場を経て、
建築写真事務所での撮影に携わったのち、独立しました。

設計者の方のそばで、
図面の線や言葉の奥にある意図を聞きながら、写真や映像に移し替える。

そんな仕事を少しずつ積み重ねてきました。

キャッチコピーのようなものをあえて言うなら、
「かたちにこえを。」

空間の中にある静かな声を、
写真とムービーを通して、
必要な場所まで届けることができたらと思っています。 


8. ご相談について

次の竣工案件で、
「動画があったら」を一緒に仮定してみる。

このページの内容が、
少しでもなにかのヒントになっていたら嬉しいです。

もし、
「具体的な案件を前提に、もう少しだけ話してみたい」
と思っていただけたら、
下のフォームから気軽にメッセージを送ってください。

  • プロジェクト名(仮称で大丈夫です)
  • 建物の種類
  • 使いたいシーン(HP/SNS/採用/アワードなど)
  • だいたいの時期

を書いていただければ、
こちらからあらためてご連絡します。

 

少し新しいかたちで
設計事務所と竣工写真のあいだに
新しい余白をつくれたらいいなと思っています。

 

次の竣工案件で「動画があったら」を一度仮定してみたいときはこちらから →